Q&A
2012年7月7日土曜日
「え!身内の土地でも自由に家を建てられないの?」
家を建てる際には、いろいろな制限があります。自分や身内の敷地だというだけで、好きに何でも建てられるわけではありません。そんな中で、最近の多いご相談が、「親の畑に家が建てたいんだけど?」というようなものです。
実は、農地(畑や田んぼなど)は特別に法律で管理されており、どんな農地であれ、その土地を農地以外に利用するには、何かしらの手続きが必要です。
「日本の国土から、農地を減らすには、手続きが必要。」
と、まずは覚えておいてください。
少し前に家を建てた方は、「何とか抜け道があるのでは?」と思いがちですが、そんな「抜け道」も今ではほとんどない、と思ってください。
(これについては、公のブログで書けるのはここまでです。)
まず、実家の畑がどういった地域にあるのかを確認してください。
これは、市役所の代表電話にかけて、「敷地の用途地域を調べたいのですが」といえば、関連の部署に回してくれます。自治体によって、微妙に部署名が違ったりしますので、代表にかけてしまうのがお勧めです。
その結果、用途地域があれば、それは市街化地域です。市街化調整地域には用途地域の定めはありません。
「第一種住居専用地域」です。等と言った回答を得られると思いますが、その名称まで必ず覚えていないといけないというものではありません。現状が畑の状態であっても、住宅を建てることは大抵の場合は問題なく建てることが出来ます。
用途地域別に建物への制限はありますが、それはかなり専門的になるのでプロに判断を任せても良いでしょう。
市街化地域にある場合、相談するプロは、建築の専門家になります。
ハウスメーカーや工務店、設計事務所などに相談していきます。
用途地域がない場合があります。それが市街化調整地域です。例外を除いて建物を建ててはいけない地域ということになります。
もし、この市街化調整地域にある土地に家を建てたい場合は、例外を認めてもらい、建てても良いですよ、という許可をもらわなければなりません。
この例外の理由にはいろいろあるのですが、その理由を許可がもらえる理屈で申請するのは、とても難しい作業です。
また、いくつかの理由が該当する場合、その中のどの理由がより有利か等の判断も必要になります。
このあたりは、市役所に最初に直接尋ねると、理由をうまく説明できず誤解を招いてしまうこともあります。
該当の土地が市街化調整地域にあるのであれば、市役所に直接相談するよりも前に、事前にプロに相談した方が良いでしょう。この場合のプロは「行政書士」さんになります。
市街化調整区域に家を建てる場合、「建ててもいいよ」という許可をもらうのに、理由によって、2~6ヶ月くらい(場合によってはそれ以上)は少なくとも時間がかかります。
この許可が下りた状態が、市街化区域にある土地の通常の状態になります。家を建ててもいい状態にするまでに、ずいぶん時間がかかるものですね。
正式に「建ててもよいよ」という許可をもらうためには、いろいろな要件の確認書類の他「どんな家」を建てるのかという資料も必要です。
つまり、建物図面が必要になります。
実際に建つ建物と、この段階で出す図面とに大きな違い(特に面積や部屋数など)があると、建物を建てるときに申請する、確認申請という手続きの過程で、修正図面を提出したり、あまりに大きな変化であれば、許可を取り直さなくてはならない可能性もあります。
このため、平行して建築の検討も進めなくてはならず、初期の段階で建築の専門家とも話をする必要も出てきます。
ですから、この段階で信頼できる建築の専門家がいれば、許可の手配も一緒に任せることをおすすめします。
しかし、まだ建築の依頼先を決められないケースもあります。
そういう、複数の建築業者と折衝中のような場合は、許可の相談は行政書士さんに直接依頼します。手間はかかりますが、建築の業者選択を自由にする事ができます。
一旦ここで少しまとめをします。
■土地が畑の状態である場合
→市街化区域-------A.届け出が必要です。大抵の場合、建築業者が手配してくれます。(手数料4~5万円前後)。ご自分で行い、費用を節約することもできます。手続きは容易です。
→市街化調整区域---B.許可が必要です。許可されるかどうか、慎重な調査が必要です。建築業者経由で行政書士に、または直接行政書士に調査を依頼します。
では、ここからはB.の場合をより詳しくみていくことにします。
許可を取るケースでは、許可要件が明らかでおおむね問題なく許可してもらえるケースと、許可要件に該当するか行政庁の判断を仰がないといけないケースとがあります。
この判断は、我々建築業者でもある程度はできますが、行政書士であれば通常すぐに予想ができます。
前者の場合は、行政書士にそのまま許可取得の依頼をする事で、進めていくことができます。この際、最初に作業の種類と見積りをもらっておく事を忘れないようにしましょう。こちらの許可は、一般的には手続き作業が主になりますので、早く安く対応してもらえる行政書士さんを選んでいただければよいでしょう。
許可要件に該当するかどうか行政庁の判断を仰いだ方がよいケース。つまり、難しいケースでは、早い段階で行政庁に対して事前の調査依頼を出すことをお勧めします。こちらも、行政書士に依頼するのは同じなのですが、許可申請の作業に進めるかどうかわからない段階なので、どのように進めるかの方針を決めたりする必要もあります。
だいたい、調査費として5万円程度の費用が必要になりますが、その費用は許可申請の作業に進めるようでしたら、全体の費用の一部となります。
この場合は、2~3件の行政書士に状況を説明し、その見解を丁寧に説明してもらい、依頼先を決めていくのがよいと思います。
我々、建築業者は何度も経験をしているのでこういった行政書士の得手不得手も、判断が付くところもありますが、そうなじみがない一般の方であれば、やはり、何人かにお話を聞いた方がよいと思います。
<この話題は、まだまだ続きます。2012.7.16>
萩森建設のHPはこちら→http://www.hagimori-kensetsu.com/
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